2017年6月6日火曜日

【本】方法序説

我思うゆえに我あり

デカルトが言った
あまりにも有名な言葉ですが、

今回はその名著 「方法序説」 を紹介したいと思います。

沢山の珠玉の言葉が書かれている本ですが
幾つか絞って紹介させて頂きます。

最近哲学系の本が多くなっておりますが
自分の深いところで人生の疑問が生じているのかもしれません。

それではいきましょう

わたしたちの意見が分かれるのは、ある人が他人よりも理性があるということによるのではなく、ただ、わたしたちが思考を異なる道筋で導き、同一のことを考察してはいないことから生じるのである

皆さんこれは一度は感じた事が無いでしょうか

近くにいる家族や友人と話していて感じた事はありませんか

社会人は間違いなく何度か心当たりがあるのはないでしょうか

同じ事を誰かと同じ道筋で考えたとしても
結果は違ってくる事があったりします。

そんな場合を上手く解消するには
どうすれば良いのでしょうか?

デカルトはさらに一歩踏み込んでいて

良い精神を持つだけでは不十分であり
それをどのように導こうと努力したのかを考える様にしなさい
と教えてくれます

背筋が伸びますね

すべて良書を読むことは、著者である過去の世紀の一流の人びとと親しく語り合うようなもので、しかもその会話は、かれらの思想の最上のものだけを見せてくれる、入念な準備のなされたものだ。

時代という波を潜り抜けてきた名著は、
どれも上記の様に

素晴らしい知見を読者に惜しげもなく提示してくれます

またそのために書いてくれています。

本当に有り難いと思って読んでおります


自分の理性を正しく導くために従うべき万人向けの方法をここで教えることではなくどのように自分の理性を導こうと努力したかを見せるだけなのである。

そしてデカルトはどのように理性を導こうとしたのか
それが第二部続きます。


そして有名な考え方についてですが
ここは読んでいて楽しいですね

1:即断・偏見を避けて、紛れもない真以外は含めない
2:難しい問題をより小さな部品の様にに分割してみること
3:そしてそれを階段の様に順序よく並べてみること
4:上記全体を見て、問題が無いか整合性を確認すること

流石ですね
数学者らしい思考で問題の本質を浮き彫りにします。
考え方の核心をついてきます

第三部では、道徳的格率について


1:法律と慣習に従うこと
2:自分を信じる心
3:運命や世界の秩序より自分自身を変える意志と堅忍力を高めること

纏めると、一生をかけて自分の理性・思考を培い、自らの
方法論に従って、できうる限り真理の認識に前進していくことである。
真理の認識とは、万物の理解、それは物事の連関を高めるということだと理解した

短い本なので興味がでましたら読んでいただければ幸いです




方法序説 (岩波文庫) デカルト  谷川多佳子 

2017年6月4日日曜日

【本】いきいきと生きよ ~ゲーテに学ぶ~

ニーチェ:ツァラトゥストラや
ゲーテ:ファウストの翻訳でお馴染の手塚富雄先生による
ゲーテへの深い考察・解説集

ドイツ文学翻訳として著名な作者が
ゲーテとの言葉を分かりやすく解説してくれます

普遍的な価値は時代が変わっても陳腐にはなりません。
現代でも十分に役に立つ重要な心構えを教えてくれます。

――ゲーテ
ヨーロッパ近代が生んだ偉大な詩人にして
政治家・小説家・自然科学者、様々な顔を持つ人物ではありますが
姿勢は常に前向きでエネルギーに溢れています。

一度は読んで触れて見て、
偉人のエネルギーを吸収するのも悪くは無いかと思います。

本文より
幾つか紹介させて頂きます

「大作をしないようにきをつけたまえ。最も優れた人々でも大作には苦しむ
……私もそれで苦しみ、そのためにどんなに損失を受けたか、身にしみて知っている
現在は現在としての権利を要求する。~中略~
……いつかはゴールに達するというような歩き方ではだめだ。
一歩一歩がゴールであり、一歩が一歩としての価値をもたなくてはならない」

 これだけ偉大で万能なゲーテでも大作にはきをつけたまえと忠告してくれる。
しかも政治家の顔を持つゲーテは来客も多かったはずですからね。
※ナポレオンが来るぐらいですからね笑

忙殺される日々の中で大作には気をつけ、そして着実に作品を完成させる。
一歩一歩がゴールであり、一歩の価値を知りなさいと励ましてくれる。
身が引き締まりますね。

「あらゆる賢いことはすでに考えられている。ただ我々はそれを
もう一度考えて見なければならない」
古くから唯一無二な知恵があっても、それを得るの誰か……
現代で生きている我々である。

それを新しく獲得するのが私であれば、
もう一度考えてみないといけない。謙虚な姿勢で望みたいものです。

「思索する人間の最も美しい幸福は、探求しうるものを探求しつくし、
探求しえないものを静かに敬うことである」

人間であれば何処までも探求すれば解が見つかる
と勘違いしてしまう事がある

しかし
どうしてこの世界が存在しているのかついては口を噤むしかないだろう

それを分かった上で探求しえないものには
畏敬をささげる事を知らねばならない。

ここでも賢者の態度を見てとれます。

自分が迷った時は、ここに戻ってきたいものです。